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■ [ 映画の中にみる家具への想い ]
□ 映画の中のソファが語るライフスタイル
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アメリカ独立戦争の物語。
長き日にわたったフレンチ・インディアン戦争が終結し、有能かつ残虐な兵士であり戦争のヒーローだったベンジャミン・マーチンは今や7人の子供の父親となった。
暴力とは無縁の平穏な生活を送っていたが、やがて独立戦争が始まりイギリス軍がアメリカに浸入してきた。平和主義を貫くベンジャミンはかつて同士だったイギリス軍との戦いに乗り気ではなく、長男ガブリエルの参戦にも苦い顔をみせる。しかし目の前で次男を殺されたとき、眠っていた戦士としての本能を呼び覚まされ、再び銃をとることを決意する...。
監督・製作総指揮/ロバート・エメリッヒ
脚本/ロバート・ローダット
URL -> http://www.spe.co.jp/movie/patriot/
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メル・ギブスン主演の映画、「パトリオット」のちょっとしたあらすじです。
全編戦争に関わる殺伐とした雰囲気と、メル・ギブスンと家族との心の葛藤を描いた秀作ですね。
アメリカ独立戦争時代ですから、その時代の家具・インテリアの雰囲気を十分に堪能もできますが、ここで焦点を当てたいのが、主演のベンジャミンの椅子に対する想い、とりわけ「安楽椅子」に対する特別な想いです。
本編の最初にベンジャミンがスクリーンに登場する場面。息子たちが郵便物が届いたことを小屋で作業しているベンジャミンに知らせに向かいます。
その小屋でベンジャミンは安楽椅子を自作しています。若い時分、戦争に明け暮れていたベンジャミンとしては、その安楽椅子がある意味憧れだったのでしょう。椅子を見る目が実に子供っぽい(笑)
しかし実際にそれを作り上げていざ腰掛けてみると、「バキッ!」の音とともに無惨にも安楽椅子は潰れてしまいます。そして腹立ち紛れに小屋の隅に壊れた椅子を投げ飛ばしますが、そこにはいままでに挑戦し続けた安楽椅子の残骸の山が。観客からは若干の笑いが洩れますね。
そして自分の望む安楽椅子を、とうとう完成させぬまま戦争へと巻き込まれていきますが、物語の佳境となる半ばごろ、ベンジャミンが自軍の捕虜の救出のための交渉に、敵軍の将の屋敷に向かいます。
屋敷の将の部屋に通されたベンジャミンは、そこに憧れつづけた安楽椅子を見つけます。敵将が部屋に現れるまで、ベンジャミンはその安楽椅子に触れたり座ってみたり、その点だけ敵将を羨ましそうな仕草をスクリーンに見せます。
決して映画の全編では、この安楽椅子などはスポットが当てられているわけではありません。むしろ見逃す方も多いのではないでしょうか。
しかし私は、このベンジャミンの想いや仕草、羨ましさがなんとなく理解もでき、そのわずかの数シーンが心に残りました。
人の人生において、家具やインテリアが主役になることはまずないでしょう。
でも、想い出の音楽を聴くと鮮やかにその時の想い出がよみがえるように、家具にも似たような作用がありますね。むしろ、家具などは形がありいつかは壊れゆくものですから、その想いはより強烈に残ることになるのかもしれません。
そして家具は高価なものもありますから、今の自分では手にできずにいる悔しさや憧れなどは、音楽とは違った想いに人をさせることもあります。
20代、若僧と呼ばれ、ひたすら回りの人間を見返してやろうと寝る間も惜しんでビジネスに没頭した時代、偶然にも映画のスクリーンで目にしたソファに憧れて、「絶対アレが似合う男になるんだ」となんだか自分でも訳の分からない気分におそわれた時。
若くして人が羨むほどの成功をおさめはしても、メルセデスのシートに身を沈めてはいても、どこか心の居場所が見つからないと感じているものです。
そこで四方八方手を尽くし、いつか見た映画の中の憧れのソファを手に入れ、そのソファにゆっくりと体を投げ出すとき、他人を出し抜き上に登ることだけを考え続けてきた自分を、「ふっ」と振り返る機会が与えられます。
とある友人の、相場師時代のお話しですが(笑)
私の家具に対する想いは、多分に青臭いものかもしれません。だから余計にいい加減な接客をするアドバイザーや、消費者を無視するようなブランドの保守的で陰湿な姿勢には、正直腹が立ちます。
でも、近年は徐々にですが変化が見られるようです。今は小規模な雑貨屋に多く見られますが、小さくとも自分の想いを商売にしていこうとする動きがありますね。経営的には例外なく大変厳しいとは聞いていますが。
しかし、昨今のCMに多様される空間(インテリア)コーディネーターのように、リビングといえば「セブンチェア」を置いておけば見栄えが良いと考えているようなワンパターンなセッティングよりは、よっぽど人間味が溢れて好ましいように感じます。
セブンチェアは確かに良いチェアですが、「この時代、いつまでセブンチェアを4万円以上で売ってるの?」と首を傾げたくなります。
自分の想いや買う人の想いを満たしてくれる、そんな家具やアドバイザーさんに出会うことを願ってはやみません。
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