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■ [ 古民家に関する質問・疑問 ]
「古民家の暮らしには憧れます。」
3月は「古民家」をテーマにメルマガをすすめていますが、上記ような憧れを抱くメールを数多く頂いています。
気持ちは「すっげぇ〜」よくわかります。私のそう考える一人なのですから(笑)
でも実際に何からはじめてどうしたらよいのか。そして費用はどれくらいかかるのか、また工事の日数などはどれくらなのかなど、一般には具体的な古民家に関する情報はほとんど皆無に近かったりもしますね。
それで今回はそれらの質問を、以前同じプロジェクトで知り合った、ホントにプロと呼べる職人さんに聞いたり、その他補足的な部分を数ある文献の中から拾い出してお答えしたいと思います。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
今はマンション暮らしなのですが、将来的には広々とした古民家に住みたいと考えています。でもどうやって古民家を探したりすればいいのか、まったく分かりません。まず、何からはじめればよいでしょうか?
[ A ]
「古材バンクの会 URL -> http://www.wood.jp/kbank/ 」や「日本民家再生リサイクル協会」など、古民家に関する情報をいろいろと提供している団体がいくつかありますので、それらの団体にまず問い合わせてみてはいかがでしょうか。
そちらで相談されるのが、一番の近道のようです。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
古民家を購入する手順みたいなものはありますか。
[ A ]
古民家を手に入れたとしても、そのまますぐ引っ越しをして住めるかというとほとんどが無理のようです。
通常の場合は、建物に歪みなどが生じていて、部分的に腐食があったりする場合が多く、実際に住むためには大規模な改修と修繕が必要となるケースが多いですね。
古民家を入手する前には、改修や移築にどれくらい費用がかかるのかも事前に調べておくことが必要となります。
その点に関しても、先述の各団体や、または民家改修などの工事に精通した、あくまでも精通した設計事務所や工務店などに相談することをすすめます。(※精通した会社でないと、高額な料金だけを取られて、後はグタグタなんてケースもありますから、実績重視で探した方が無難です。)
ちなみに大規模な改修や移築などでは、例え古民家ではあっても設計や施工に至るまでの流れは、一般住宅を建てるときとほぼ同じような手順と期間が必要ですよ。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
古民家に住むには、「現地再生」と「移築再生」、それから「古材利用」の3種類あると聞きましたが、どう違うのでしょうか。それから、実際に再生してもらう時には、どれが一番高くつきますか。
[ A ]
この質問者、プロ? と思えるような質問内容ですね(笑)
・現地再生というのはもともとそこにあった古民家を改修して再生することで、これがもっとも一般的な再生方法ですね。
・移築再生は、建物をいったん解体した上で、それを違う敷地の上に改めて組み立てるやり方で、古くからの茶室や門などの特殊な建物でよく行われているやり方です。
・そして古材利用は、敷地を変更するかどうかは関係なくて、例えば民家の柱や梁などの部材を建物の一部に再利用して建設することです。
費用ですが、それぞれの規模や条件によって当然違ってきます。
一般的にもっとも費用がかかると言われているのが移築再生のようです。まぁでも、建物の規模を小さくして再生する場合などは経費が安くなりますよ。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
ちなみに、普通「築何年」のものから古民家と呼ばれるのですか。
[ A ]
(笑)確かにそうですね。さて、どうなんでしょう。
民家とは地域・地域の生活と自然条件に根ざした庶民の住居のこととされています。民家の構成要素は、「土間」、「広間」、「座敷」といわれていますが、建設から一定の時間がたてば現在の住宅が古民家になるというわけではないようです。
学問的(!?)には民家は江戸時代にはじまって明治時代に終わると言っている研究者の方もいるようです(笑)。そのため民家で現存するものはほぼ古民家といえるようですね。
「古材バンクの会 URL -> http://www.wood.jp/kbank/ 」
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
実家のある田舎に古い民家があるのですが、それを買い取って改修して住みたいと思っています。その際に、銀行からの融資を受けることはできるのでしょうか?
[ A ]
それぞれの銀行によって対処が違ってくるようです。ほとんどの金融機関の評価では古民家の担保価値はほとんどないと査定するでしょうから、昨今では無条件に融資を受けることはかなり困難だろうと思います。
でも、多くの古民家はその建物が建っている土地代金に含めて購入することが可能でしょうから、その場合では土地の購入費は銀行では融資が可能となります。
私の知り合いのとある地方銀行の頭取は、古民家が改修することで耐久性の問題が解消できたり、文化的価値があるなど具体的な内容を文章でもって金融機関の窓口に相談すれば、可能性はなきにしもあらずとは言っていました。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
農家・町家・長屋と、古民家といってもいろいろ種類があるようですが、改修して住む場合など、それぞれのメリットはどのようなところでしょう?
[ A ]
敷地を広く取っている農家は、野菜づくりや陶芸・染色などの何か創作活動をしようと思っている人に向いているかもしれませんね。
町家の場合は、交通の便など利便性が高い場合が多くて、建物が道に面して建っているのが一般的なようです。都市型(街型)の住居として使うのに機能的とも言えます。
長屋はそれを手にされるオーナーさんの志向によると思いますが、基本的には賃貸ですね。賃貸マンションのように家賃を払いながら身近に古民家に接することができるのがメリットとも言えます。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
田舎をドライブしていたら、住人不在のほとんど朽ちかけた民家を見つけました。ちょっと気に入ってしまい、ここに住めたらなぁと思っています。もし住むとすれば、これからどのような手続をすればよいのでしょう。
[ A ]
まずは所有者を見つけだすことからはじめて下さい。近隣の住人の方や役場の方にでも聞けば、とても親切に教えてくれるはずです。
話しを聞いていく中で場合によっては、その所有者に売る意思があるのかどうかの情報も得られるかも知れませんよ。
ここでお節介ながら言っておきますが、民家は単なる「モノ」ではありません。交渉にあたってはその地域社会の慣習、生活形態を十分わきまえておく必要があります。過去の経験からすると、古民家再生よりも、その後の田舎暮らしや地域の慣習に戸惑いを覚えて苦労される方の方が多いようですよ。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
両親が他界し、住み手のない今の実家を、「処分すべきか、おしゃれに改修して住むべきか」迷っています。それで、処分する場合にはどちらに相談すれば良いでしょうか。また現代風にアレンジをする場合には、その改修方法ではいくらほど費用がかかるものなのでしょうか?
[ A ]
実はこの種の質問が今回は一番多かったですね。正直に言ってケース・バイ・ケースです。一番ベストのアドバイスとしては、「古民家バンクの会」に相談してみることです。
古民家バンクの会では、古民家をお持ちでどうしようか迷っている方へのアドバイスなど、さまざまな相談活動をボランティアで行っているようです。
身近にある設計事務所などでも対応してもらえるとは思いますが、相談することに費用が発生するかどうかは個々の事務所判断ですので、まずこれも問い合わせてから相談すべきですね。
それから改修に要する費用も、建物の傷み具合や規模によっても違ってきますから、即答はできかねますね。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
古民家は「身体」に良いと聞きましたが、具体的にどういう効果があるのですか?
[ A ]
古民家のほとんどが自然素材でできていますから、今問題になっているホルムアルデヒドなど有害な化学物質の発生がないこと、気密性が低いという弱点にもなりますが、開放性・通気性が高いことなどがあげられます。
ただし、民家特有のそういった長所を無視するような改修を行えば、当然に今の一般住宅となんら変わらない建物になってしまいますので、あとはそこに住む人の生活センスに依存するのではないでしょうか。
[ Q ] … … … … … … … … … … … … … … …
良い木材を見極めるポイントを教えて下さい。
[ A ]
簡単に言いますねぇ〜(笑) 良い木材を見極めることはプロにでも難しいことな
んですよ。
針葉樹については、生き節が多少目立っていても、厳しい自然条件の中でゆっくり穏やかに育って、伐り旬のよい時期(一般的には冬季)に伐採された木を製材したものは、おおむね良い木材ですね。
具体的に言うと、年輪が平均して細やかな木材は良い木材の条件の一部を満たしていますが、どのような場所で育ったのか、いつ伐採されたのかという点も重要な条件となります。
めちゃめちゃ良い方法をいうなら、林業家や製材所の人と知り合いになることをお勧めしますよ。人間的に面白い人ばかりですから(経験談より−笑)。
※いかかでしたか? ホントはまだまだ質問を頂いてますが、あとは
「古材バンクの会 URL -> http://www.wood.jp/kbank/ 」さんに譲りたいと思
います。
今回「古民家」を、「家具」がメインな「家具FUNマガジン」で取り上げたわけは、「古く」て良いモノと、「新しく」て良いモノの演出の仕方をちょっと感じてもらえればと思い、ジャンルは違いますが、あえてピックアップしてみました。
さきほどは「演出」と表現しましたけども、「コーディネート」・「コラボレーション」などと言ってもいいですね。
要は、どう自分の中で理解して共生させることができるか、なんて難しいこと言ってますけど(笑)、自分で納得できる風景にすることができるかなんですよね。
以外に思われるかもしれませんが、コーディネートとは「感性」のみでできるものではありません。
「感性」のみで表現された風景は、一時は感心もさせ目を見張らせることができるかもしれませんが、決してその風景は「長続き」するものではないのです。
「自分の部屋なんだから、好きにしたいしすればいいじゃない!」。
これもまさに真理なんですよ。それでいいんです。
でも、
それは何度も繰り返される「行為」にしか過ぎないということも言えます。
よく「風水」の本を読んで、「その通りにすれば自分にも幸せが訪れる」と勘違いして、お部屋そのままを風水の「理」に従ってコーディネートしている例を私も多く目にしますが、それは全く「逆」なのだということを、ホントには理解していませんね。
風水はそれこそ人の生活の「理」そのものなのです。現代の人の生活には若干不都合な面もありますが、風水は人の本来の生活に根ざした合理的な考え方だということがわかります。
風水を取り入れたから幸せになれるのではなく、幸せな生活をしている人の生活そのものが、意識しなくても風水の「理」にかなった生活になっているのです。
それは、人としていかに真面目に生きているかという問いかけでもあります。
不真面目に生きている人が、風水の本を読んでその通りにしたからといって、幸せになれるはずがありませんよね。
そして、その答えの一つが「古民家」に見てとることができます。
この3月の間に頂いたメールには、ご自分の過去を振り返り、懐かしく思う人もいれば、もうあの頃には戻りたくないとする内容のものもありました。
今回の古民家では、「古民家に住んでみてはどうですか?」ということではなくて、民家というものを通じて、ちょっとでも過去をそれぞれに思い出して欲しかったからなんです。
純粋に古民家に住むにはどうすれば良いの? とするメールも多々ありましたが、私はそのメールを拝見するたびに、涙が出るほど嬉しい想いでいっぱいになりました。
見ず知らずの私などに過去をうち明け発言してくれる感謝の感動もありますが、皆さんホントに真面目に生きておられるからです。
私がこのメルマガで究極的に目指すところは、この家具FUNマガジンの購読者の方々が、私を含む「技術」だけでコーディネートを生業とする業種の人間の手を借りることなく、自分だけの力で自分や家族の空間や風景を得て頂けることです。
矛盾した私の行為のように感じられるかもしれませんが、私は自分が行ったプロジェクトで人を感動や喜びを感じさせたいと想うより、自分がまだ見ない個性や考え方の表現された風景で、「自分自身が感動したい」と強く想ってもいます。
それはもちろんプロ・アマ問わずにですけど。
ちょっとわがまま、ですか?(笑)
でも、好奇心と感動は私を動かす原動力でもありますからね、
やっぱり止められない(笑)
ご自分の過去を思い出してみて、いかがでしたか?
あなたを構成しているすべてが、その過去が土台となって創られています。家具やインテリア選びも、その延長上にすぎませんよ。
良いコーディネートとは、その自分を表現するだけのことです。
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