■ [ ミッドセンチュリーの次ぎのブームは? ]
小さな会社や個人で輸入雑貨・家具などを取り扱われている方々から、「これからいったいどうなのよ?」と話しを向けられることがまた多くなりました。
一時期の大手・中堅どころの家具屋倒産ラッシュを何とかくぐり抜け、前年比割れの売り上げが数年続いていて細々と暮らしている業界の昨今、その間隙を競うようにつくられた「自分の好きなモノだけを取り扱う」コンセプト系のショップの乱立も、今ではちょっと落ち着いているようです。
都心に近い街では、そんな個性的なコンセプトを持つ家具ショップがストリートを形成して、一部ではもてはやされているようにも見えますが、経営状態はどれも火の車でしょう。
ホントの経営とは「継続性」が求められます。そして「株」にしろ「先物商品」にしろ、そして経済にしろ、活況となればその先には必ず凋落が待ちかまえています。
特に、マスコミが思惑を持ち火付け役となるブームは容易に発火しやすいぶん、落ちも急激なものとなります。
ミッドセンチュリーブームで家具を知り、アメリカに目が向き、イタリア・北欧と世界を見渡す。そんなパターンの人もいれば、各年代別に嗜好が異なり、そして個性で細分化される家具やインテリアを取り扱うということは、正直ホント難しいものです。
個性系ショップはその業種を問わず、皮肉にも日本経済が上向きになりかけている今、厳しい波にさらされている最中です。
海外に家具や雑貨の買い付けに行ってみれば、そこは日本人のお得意さんばかりだったみたいな、笑えない話しはいくらでもあります。
こうなってくるとブームもくそもなくて、ただ単に同業者との競争・潰し合いの様相をみせてきます。
低金利を追い風に、住宅ラッシュやリフォームブームと言っても、もともと家具を趣味と考える日本人のパイは少ないですから。
もっとも、その厳しい競争に生き残れてこそ「本物」と呼ばれるんですけどね。
そこで少しでも目端の利く経営者は、「ブームの次ぎ」を見つけようと必死になって、最初の「どうなのよ?」との言葉になります。
まっ、「今ごろ考えているようでは遅いだろ。」とも思えるし、「おっ、頑張ってんな。」とも思い、嬉しい気分になったりもします。
「ようやくまともな業界になりつつある。」そんな感想を持ちます。
それはともかくも、さて、ミッドセンチュリーの次ぎとは何でしょう?
「ブーム」というものを冷静に分析してみると、それは単なる「知らないモノの紹介・提案」だということがわかります。
海外におけるムーブメントの形成の仕方と違って、特に日本では発明・発見を不得意としますから、日本でのブームは大抵みんなが知らないモノの紹介するというケースが多いですね。
「海外では、こんな便利でセンスの良いモノがあります。」
「歴史上には、こんな素晴らしい時代があったのですよ。その理由はこれです。」
だから?
そう、経営者も含め、この業界に関わる人すべてが必死になって歴史を勉強し、ところかまわず出かけていって自分で作品を吟味して、その情報を発信すること。
そして、素直に消費者(買う側)の人たちに意見を求めることです。
そうすれば、おのずとブームは再来します。
上記に出てきた悪徳不動産屋の例ではありませんが、「知らなければ何でも良い」、「知らぬが仏」的なままでの家具業界の押しつけ経営ではもうこの時代、成り立ちはしません。
その状況から脱出する一つの契機として、「次ぎのブーム」を考えることは非常にまともなことです。
「ブーム」というのは決して押しつけでは形成されませんからね。
そんな意味でも、この業界にもまともな「芽」が出てきたのかなと思う、今日この頃です。
いやいやいや、だから、どうなのよ?って。
(そんなの分かれば苦労はしない)、と心で叫びつつ、
「それだけは教えられない。」と答える Y a
b u c h でした(笑)
勉強・勉強の毎日です。
すんません、今後の家具FUNマガジンの最重要課題にしますね。
※もし、「ミッドセンチュリーの次ぎはこれっ!」てのがありましたら、どうぞご意見をお聞かせ下さい(笑)
吟味して、私こと Y a b u c h がお答えしますよ。
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ミッドセンチュリーって、なに? って人はこちら。
1940年から70年代にかけて、アメリカを中心に巻き起こった家具ムーブメントのことです。
18世紀後期、トーネットによって開発された「プライウッド(積層合板)」や、「FRP(ガラス繊維強化プラスチック)」といった新素材がこの時代本格的に家具に応用され始めました。
これら新素材にいち早く目をつけたのが、若かりし頃のチャールズ&レイ・イームズやジョージ・ネルソンといったプロダクト・デザイナー達ですね。
安価で大量生産に向いていて、3次元曲面の成型が容易であるという特徴を持つこの夢の素材を手に入れた彼らは、「オーガニック(有機的)デザイン」という、現代にも多大な影響を与える新しい潮流を生み出しました。
ミッドセンチュリー後期には、ヴァーナー・バントンが世界で初めてFRPの単一成型による「バントンチェア」を発表し、オーガニックデザインは一つの頂点を迎えたと言われています。
工業技術の発展とデザイナー達の挑戦。
この2つのファクターが、“ミッドセンチュリー”をインテリア史にとって特別な意味を持つものにしました。