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■ [ a s i a n (アジアン)が好き − イントロダクション ]
今回はまず、家具FUNマガジン読者の方からのメールをご紹介致します。
頂いたメール内容を拝読する限りでは、前回特集の「レトロ・モダン」にカテゴライズされると思うのですが、「アドバイスを!」ということですので、せっかくですから、今回の「
a s i a n (アジアン)」が好きな人の分析とコツにからめて、Y
a b u c h なりのスパイスを利かせてみます(笑)
ちょっとした違いなんですけど、例えばレトロモダンは「なつかしさ」を好む人のコーディネート術とするなら、「アジアン」が好きな人は「穏やかさ」を求める術なんです。
「なつかしさ」に「穏やかさ」を求めるんじゅないの?
って疑問に思われた方、それも一理あるんですが、実はその「目線」の高さが微妙にレトロモダンとアジアンでは違ってきます。
ここまでくるともう自分でも「屁理屈」の感がしないでもないんですけど(笑)、たぶん、話しをだんだんとすすめていくと、今回お寄せ頂いた読者の方(レトロモダン)と、アジアンに浸れる人との違いがわかってくると思います。
古民家にうるさい方には、「レトロ」と「古民家」を一緒にするな!と怒る向きもあるかもしれませんが、こちらの読者の方の、古民家の雰囲気のもっていき方が、レトロモダンにあると私は感じています。
まっ、ひとまずは読んで、その雰囲気をイメージしてみて下さい。
そこには意外な「落とし穴」があったりなんかしちゃったりして、ね(笑)
いつも家具FUNを読んでます。よく家具から離れた話になりますが、私は楽しく読んでいます。
じつは私の家は古民家再生です。築100年の新潟県塩沢町の民家を今年2月に移築・再生しました。
ほとんど新建材を使わないようにしました(石膏ボードはつかいましたが)。
家に吸湿性をもたせるため断熱材にはセルローズファイバーを使いました。屋根のルーフィングには通気性のあるタイベックを採用。
防火地域ではないので外壁も板張りです。
おそらく建材の95%は木材でしょう。塗装は内外装共に自然塗料で自分達でやってます。
漆喰も2階部分を自分達でやっています。たいへんですがじつに楽しい作業です。
そして、まだ作業中です。
インテリアは基本的に古民家に合うようなものを揃えている途中です。照明は北欧照明と和骨董照明を中心にしてます。
もちろん電球色の暖かい雰囲気にしてます。フロアスタンドで間接照明も楽しんでいます。
今度アルテミデ・ミケーレ・デ・ルッキのスタンドを買おうと考えてます。
これは北欧デザインではないけど、全体の雰囲気に合いそうなのでOKと考えてます。
家具はほとんどないのです。
ローボードはデンマークのユーズドを買いました。
その上にはもらったB&Oのミッドセンチュリーがあります。
テーブルはイデーのバーゲンで買った古チーク材テーブルです。
床には妻の実家にあった北欧製の絨毯を敷きました。
現在思案しているのはソファです。
候補はキタニでリ・プロダクトしているフィン・ユールのソファです。
でもとても高くて高くてなかなか手がでませんね。
キッチンは既存メーカー品ではなく板金屋さんにオーダーしました。
SUS304の角パイプでフレームをつくり、天板は1.2ミリ、シンクは板金・溶接仕上で板厚は絞ってないのでやはり1.2ミリ、シンクの底は1.5ミリにして強度を出しました。
幕板にはチーク材を貼りつけました。照明はドイツ・Hera社のものを使いました。
こんな家ですがなにかアドバイスがあればうれしいです。
どうです? 素晴らしいでしょう?
何が素晴らしいといって、自分の「家づくり」に自分で参加されていて、そして心から「楽しんで」いる感じが伝わってきませんか?
参加する形はどうであれ、家づくりとは本来はこういったモノでした。
このメールの主、若干プロッぽい匂いもしないではないですが(笑)、自分のイメージとして持っている雰囲気をしっかりと実現していっているようです。
で、まぁまぁそれはそれ、こちらの主とは真逆に位置する古民家のお話しをひとつ。
イサム・ノグチ庭園美術館、みなさんはご存じでしょうか?
その庭園の中に、アトリエと共に晩年イサム・ノグチが住み暮らした日本家屋があります。
以前私が、「極端で過保護的なバリアフリーは必要ない!」と言い切った理由の一つがここにあります。
この家屋が素晴らしい!
置いてある家具たちが?
うんにゃ、高価な家具や海外ブランドモノなんてないよ。
その造りが?
うんにゃ、そんな奇抜なデザインでもなく、昭和期にはどこでも見られたモノでしょう。
じゃ、いったい何がそんなに素晴らしいの?
はてさて、今年はイサム・ノグチの生誕100年です。是非イサム・ノグチ庭園美術館を訪れて、ご自身でその答えを探してみて下さい(笑)
・イサム・ノグチ庭園美術館
-> http://www.isamunoguchi.or.jp/gamen/home.htm
実に大きなヒントを与えたつもりですが、お分かり頂けたでしょうか?
ただ家具を選んで下さい。
ただコーディネートして下さい。
ただこの部屋に合う家具を教えて下さい。
ただ図面引いてよ。
ただ、どのブランド家具が良いの?
ここに2千万あるから、Y
a b u c h さんの好きなように使って、この家の家具をコーディネートしてよ。
「そんな仕事、俺は死んでもやらねぇ。」
って大見得切って、土建屋の社長と壮絶な殴り合いをしたこともありました(笑)
でもそんな仕事、俺は死んでもやらねぇ。
あなたはいったいどうしたい?
あなたのご家族の意見は?
あなたの人生における、くつろぎの時間の位置づけは?
好きな食べ物は?
好きな奴、嫌いな奴のタイプは?
犬は好き? 猫は? 動物は好き?
会社の業績はどうですか? 今年は新入社員、何人入れました? 中途は?
子育ても大変でしょう? 今年小学校にご入学ですか、おめでとうございます。
で、あなたはいったいどうしたい?
「古民家」に合わせるのではなく、「あなた」に合わせた空間創りをして下さい。
それが私からのアドバイスです。
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