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■ [ 雰囲気の正体 ] 
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「ちょっとねぇ、すっごいきれいだったよ。

向かいの家の垣に朝顔がいっぱい咲いててねっ、すっごいきれいだったぁ〜!

朝顔なんてさぁ、何年ぶりだろぉ? そう言えば、小学校の頃、道ばたにいっぱい咲いてたよねぇ。」


「うんうん。私は昨日ね、アジサイがいっぱい咲いてるお寺に行って来たぁ。

朝から雨が降ってたんだけどぉ、彼氏とね、ちょっと散歩しようかってぇ。

なんか、はしゃいじゃったぁ(笑)」


   と、


「なんだよ、今日も朝から雨かよっ。うっとぉしぃなぁ〜。ズボンの裾なんて、もうビショビショだよ。

傘なんて、意味ねぇ〜じゃん。後何日続くんだろうなぁ、この雨よぉ。」


「ホントホント、昨日のせっかくのお休みも、朝から雨じゃ、もう台無しぃ!

なんか外に出る気にもなれなくてぇ、一日中、部屋で寝てたぁ〜、私ぃ〜。」


  では、


さて、朝っぱらからこの会話、

あなたが「ぶっとばすぞこの野郎!」と思う二人組は「どっち?」(笑)






「コーディネート」ってね、つまるところ「雰囲気づくり」のことなんです。


例えば同じ位置にソファとテーブルを置いたとしても、人それぞれに「好きな雰囲気」というものを持っていて、


本が好きな人は、ソファとテーブルの周りに、好きな本がいっぱい収納できるちょっと「重たげ」な本棚を置くだろうし、


豪華一点主義!ソファを高いの買ったから、テーブルはお安いモノで、後はホントに気に入った家具を徐々に集めていきます的な部屋もあるだろうし、


ソファもテーブルも「ホームセンター」で手頃なモノを。ちょっとチープかもしれないけど、そのかわり「色」はとびっきり「明るめ」にして雰囲気を作っています。


なんてのもあるし、


素材にこだわって、スチールの無機質感が好きで、生活感のない雰囲気づくりに凝ってます。ソファの脚もスチールで、テーブルもスチール、ハンガーラックもスチールで、

なんてのもあるでしょう。

もちろんそれこそ、いっぱい例えはあるはずです。



もし、家具選びやインテリアに迷っていたとしたら、具体的に家具やインテリアを決めてしまう前に、自分の好きな「雰囲気」について考えてみるのもひとつの「手」ですよ。


例えば冒頭の二組の会話、交わす言葉と内容もさることながら、その二人を包む雰囲気も全く違う感じがするでしょう?


方や、白い短めのシャツにローライズの洗い晒しのジーンズの似合うショートの女性と、スラッと伸びた脚にミニが似合うロングの女性、

方や、ダボついたジーンズを腰履きにずらして、後ろがちぎれた裾をだらだらとひこずって歩き、椅子に腰掛ける姿もだらしない髪もボサボサの男性と、

厚化粧に場違いな付け爪、ピチピチのチビTとピチピチのパンツ、目の前には吸いかけのタバコが落ちそうになっている20代のギャル風との組み合わせ、


さぁ、目をつむって考えてみて下さい。

「お友達になりたいのは、どっち?」



まっ、私の「妄想」などはどうでもいいんですけども(笑)、ファッションに関しても同じことが言えますね。


つまり、「雰囲気づくり」というのは、自分が好きでイメージした「空気」に対して、具体的にモノを当てはめていく作業のことをいいます。


「ポジティブ」な女性の言葉からは「明るく」、「前向き」で、なんとなく「可愛らしい」雰囲気を感じます。

それであれば、色の多様な使い方のあるプラスチックやFRP素材、でもポップな雰囲気も出したいからイタリアのカルテルや、木の材が好きなら軽めの北欧家具をチョイス。


「ネガティブ」、じゃなくてちょっと「崩れた」アメリカ的な雰囲気であれば、虫食いや革の破れもなんのその、

サイズも人一倍でかいノーブランドのソファをどっかと部屋の真ん中にひとつ、食事用のサイドテーブル、前には赤の塗装の剥げたブラウン管のテレビに、ファーストフードの食べかけとコカコーラの電飾は必需品!?

服もその辺に脱ぎ散らかしておけば、もうそれだけで気分はアメリカを横断する長距離コンボイの運転手です。

そんな奴は今時「いねぇ」けど(笑)



上の例は極端な話しになりますが、雰囲気づくりとは、自分の好きなイメージや言葉に対して、それに自分が合うと思う「なにか」を当てはめること、

すなわち「センス」と呼ばれるものをいいます。


もうひとつ言うと、それらに「正解」・「不正解」などはなくて、

センスに「良い」・「悪い」などもなくて、

その雰囲気の中にあるのは、その人の「個性」なんです。

それが、「個性」、なんです。



だから、もしそれらに「良し悪し」があるとするならば、それは「なんでもかんでも」アリってことの裏返しで、

プロが言う「センスのなさ」とは、「自分の軸がしっかりわかっていないな」ってことなんです。



「なんでもかんでもが私の好きな雰囲気だっ」!て言う人もいるかと思いますが、残念ながらそれはコーディネートではなくて、「収集」の部類です。

でも、プロの収集家でも、きちんとカテゴリーに分けて収集して整理していますね。

つまり「なんでもかんでも」が好きな人は、自分勝手な我がままに映るんですねぇ、人から見ると。


例えばそんな人の場合、スペースを限定してしまうんです。

シェルフだけ、もしくはベットルームだけ、好きなモノを好きなだけ、種類を問わず飾り付け、集めればいいんです。

ただし、くれぐれもそれはコーディネートではなくて、「趣味」の範囲のことですから、誤解のないように。




さて、いかがですか?

具体的に「何を買おう。何ににしよう?」なんて悩む前に、

「自分の雰囲気」のことを考えるのも、自分の好きなコーディネートを見つける上での手段のひとつですよ。


「この家具」があるから「こんな雰囲気」じゃなくて、

「こんな雰囲気にしたい」から、「この家具!」に。



解決しづらい壁に向かっている時、当たり前の順番をちょっと変えてみるだけで、ほら、その空気が自分の近くに、そして壁の向こう側が見えてくるものです。

ねっ。



それじゃ、「具体的には?」ってことで、また次回にでも。






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