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■ [ M I M O C A のワシリーチェアー ]
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ご記憶に新しい方も多いと思いますが、去年の暮れに、
「日本一 小さい県」
-> http://www.kagufun.com/c9072.htm
として、
「イサム・ノグチ庭園美術館」
-> http://www.isamunoguchi.or.jp/gamen/home.htm
の「からみ」で香川県を紹介しました。
その際には、香川県が誇る「讃岐うどん」のごく一端もご紹介しましたが、
現在、ユースケ・サンタマリアさん主演、ヒロイン・小西真奈美さんにて、その讃岐うどんをテーマにした映画
「UDON」
-> http://www.udon.vc/movie/
も上映されていて、昨今なにかと騒がしそうな香川県でもあります。
「日本一 小さい県」のコラムの中でも、家具FUNであれば絶対に外すことのできない
「MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」
-> http://web.infoweb.ne.jp/MIMOCA/
「地中美術館 安藤忠雄建築」
-> http://www.chichu.jp/j/
をピックアップしていますが、
なぜ今ごろ去年のメルマガを、しかも四国くんだりの香川県の話題わざわざを取り出すのかと言うと、前回私が推薦しました
「椅子さがし建築めぐり
(単行本) 」竹内 正明氏著
-> http://tinyurl.com/znyhw
の冒頭に、まさにその「MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」のワシリー・チェアーが紹介されているからです。
・ ワシリー・チェアー
-> http://tinyurl.com/m29eo
世界で初めて金属を採用したデザインで、バウハウス
(ドイツにあった建築とデザインの学校・研究所)
を代表する作品のひとつだと言われています。
両面張りにして縫製したレザーを椅子の座、背、肘に使用し、弾力性と耐久性をもたせていて、座ってみると外見に似合わず意外と身体に対して柔軟性のある椅子であることがわかります。
ちなみに椅子の名前は、バウハウスの教授をしていた画家ワシリー・カンディンスキーにちなんでいるそうです。
・ マルセル・ブロイヤー (Marcel Breuer 1902〜1981)
-> http://tinyurl.com/lg4zc
1902年、ハンガリーのペックス生まれ。
最初はドイツやフランスの前衛的なデザインの世界から離れた位置にいましたが、雑誌などで前衛的な世界を知り、美術を学ぶ為にウィーンへ行きました。
そこで、ワイマールにバウハウスが設立されることを知って1920年に移ります。
その後、当時の家具工房のグロピウスに家具のデザインを勧められます。
初期の作品には布張りの木製のもので「アフリカン
チェア」がありますね。
やがて、幾何学的で水平と垂直を意識したシンプルな形のデザインへ変化していき、1925年に自転車のフレームからインスピレーションを得て、家具にスチールパイプを使いはじめます。
1928年までデッサウのバウハウスで教えた後、3年間ベルリンで建築とインテリアデザインに取り組みます。
このころの作品には有名な「デ・フランチェスコ・アパート」や「ラウム邸」があります。
ちなみに、誤解されがちなことですが、二本脚のスチールパイプを最初に考案したのは「マルト・スタム」であって、「マルセル・ブロイヤー」ではありません。
特許権では問題にもなりましたが、以上は余談。
そのMIMOCA、設計は知る人ぞしる建築家の「谷口吉生」氏。
-> http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E5%8F%A3%E5%90%89%E7%94%9F
(ウィキペディア)
つい最近ではニューヨーク近代美術館の新館で名をはせましたね。
資生堂アートハウスや豊田市美術館など多くの美術館を手掛けてもいますから、「目指せ、I
C 」メルマガ読者にはお馴染みでしょう。
そう言えば、去年の「目指せ
I C 」では、日本全国の美術館巡り、世界の有名どころの美術館巡りを「サラァ〜」ってしました。
あの時は美術館の運営や財務に関する問題をズラズラと並べ立てましたが、その問題は未だ全国的に改善はなされていないようです。
これも余談(笑)
っと、ここまでが「よくあるインテリア雑誌」のパターンですね。
椅子の紹介、作者の経歴、場所の解説、備考、そう言ったものでほとんどが終始します。
「椅子さがし建築めぐり」が秀逸なのは、それらプラス「置かれている場所」、つまり「空間」との調和を混ぜて紹介しているところです。
ちなみにそれらも建築家がよく使うパターンでもありますが、ただし、その目線は「創る側」視点ではなく、「使う側」視点に立っていますから、比較的読者、つまりは消費者側には納得し易い内容にもなっています。
私自身、その精神を尊敬する人物のひとりでもある猪熊弦一郎氏に関しては、何度も紹介しているのでここでは省きますが、
「誰でも気軽に立ち寄れる美術館」としての役割を果たすこの美術館は、JR丸亀駅の敷地内にあります。
猪熊氏の精神の現れとも言える美術館へのファサードには「創造の広場」という壁画があり、全面の広場には巨大なオブジェがあります。
オブジェには角がいっぱいあって、正直今時の子供たちが遊び回ると、生ぬるい親たちには剣呑に見えるかも知れませんが、
もしそれで子供が怪我をしたとしても、そのオブジェがあることのプラス面と、自身の不注意による子供が怪我をすることの比較は、ぜんぜん論外であると私などは強く思います。
さて、「椅子さがし〜」の中では、そんなMIMOCAの中に置いてあるワシリーチェアーを、重要な「へそ」のような存在として紹介しています。
ぶっちゃけ谷口氏の建築自体もすばらしいので、展示室の中心となる吹き抜けの下に置かれているワシリーチェアーは、「なぜここに?」との疑問は残りますが、
美術館に入り、フロントでチケットを購入し、右手に目を向けると、
「わぁ〜、ワシリーがあるうぅ〜!」
と一様に訪れた人々が感嘆の声をあげる様子を見ると、
「やっぱ、空間に締める椅子の役割って、すげぇ!」
って思い知らされます。
私も最初にこの美術館に訪れてワシリーチェアーに腰掛けた時、しばらくは椅子から立ち上がることを拒否しましたからね。
観覧者の多いというのに、場の雰囲気も理解しない迷惑な奴になっていたりしました(笑)
これなどは、ただ椅子を展示販売している家具屋や、ネットの通販画面では決して味わえない醍醐味です。
椅子がある種の主張をその空間に漂わせていることを感じる皮膚感、
それを椅子めぐりしていて感じることが「嬉しいんです」ねぇ(笑)
もちろん私などが特別に言うことでもなくて、誰しもが感じることだと思いますけども。
今回のMIMOCAに関しては、去年何度も紹介したこともあり、またそれらについて多くの感想も読者の方々から頂きましたから、その表面のみをなぞってみましたが、
次回からは、情景も含めてもう少し突っ込んだ紹介をしてみたいと思います。
ではでは。
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