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■ [ 日本の住宅の寿命は、諸外国と比べて短すぎる! ] 
………………………………………………………………………………………

 
日本の住宅の寿命は、諸外国と比べて短すぎる!

とはよく言われることです。


去年暮れの日経新聞の方に「中古住宅取引市場の仕組み整備」との記事が掲載されていました。

読まれた方も多いと思いますが、それをかいつまんで解説すると、


日本の住宅は、平均30年で建て替えられます。

一方、海外の場合、例えばアメリカでは55年、イギリスでは77年となります。

実にもったいない話しで、これは住宅業界の仕組みを見直す必要がありそうです。


との問題提起から、


住宅業界での日米の違いは非常に大きいものです。

家の構造や間取りに対する考え方はもちろんのこと、購買行動も異なります。

平均的なアメリカの家庭が家を建てようとする場合、

もちろんすべてがすべてと言うわけではありませんが、


最初は「プランブック」と呼ばれる設計図のカタログで、自分の気に入った家を選びます。

そして通販などで詳細な図面を購入します。

その図面を複数の工務店に持ち込んで、相見積りを取ります。

そして、その後に発注となります。



かなり「はしょり」ましたが、だいたいこれがアメリカでの新築購入の大まかな流れです。



そしてなによりも、アメリカの住宅市場は中古市場も非常に活性化されています。

ですから、日本のように最初から何十年ものキチガイじみたローンを組んで、一生「それ」に縛られることはありません。

新婚からスタートし、ライフステージに応じて家をグレードアップしていくのが通例です。


つまり、中古車と同じ「原理」でなんです。


アメリカの住宅の買い替えの頻度が高い理由は、それは、中古住宅が高く売れる場合があるから、

だから、家主自身が D I Y に熱心に取り組んだりもします。

これはずっと以前、私が「アメリカの住宅」で指摘した通りです。


土地の値段は別として、住宅の手入れをしっかりすれば、買った値段よりも高く売れることもあります。

もちろんこれは相場次第。



さぁ〜てここで、ちょっとタイムリーなお話しを。


なに、大したことはありません。

日本のマスコミが、またまた間違った情報ばかりを垂れ流しているアメリカの「サブプライムローン」について、です。


今年に入ってから問題が顕著化してきたアメリカの不動産ローン、つまり低所得者向け住宅融資の「サブプライム」のことですが、


この焦げ付き問題は、野村證券系列のアメリカ法人で1−9月の3四半期合計で総額1456億円の欠損が出たとか、

当然に日本への影響も表に出てきています。


今日などもとてもセンセーショナルな見出しで、米大手銀行と証券の計8社の今年第3四半期決算を披露していました。

8社すべてが、低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の焦げ付き急増に関連した損失を抱え、その合計額は、純利益の1・14倍に当たる182億ドル(約2兆748億円)に達した、

とのことです(笑)


まぁ当事者にとっては笑いごとでは決してないんですが、

まーまー日本のマスコミの片寄った情報操作には、毎度毎度笑いがこみ上げてきます。


先日のG7絡みのニュースでも、「サブプライム」に対して主要各国が有効な対応を示せず、

なんてもっともらしいことを記事丸読みのアナウンサーが言っていましたが、

そんなの当たり前です。


だって、こんな問題「ほっておけば」じきに収束する話しだからです。


世界の金融関係者、及びアメリカの当事者も「わかっている」話しなんですよ。


これまた日本のマスコミだけが、自分勝手に

「ごく一部」の販売に出されていても、まだ売れのこっている「ごく一部」の地域の中古住宅の寂しげな絵面をテレビで流して、その廃退した雰囲気を流しているだけです。


あんなもの、日本の地方の商店街の荒廃した状況を映して「日本はもう終わりだ」なんて言っているのと同じこと。

郊外に出れば、でっかいデパートやスーパーが建ち並び、一箇所で何でもそろう恩恵を受けた消費者の行動をまったくに無視した、

いやいや、あえて紹介しない日本のマスコミの悪しき手法そのものです。



ただ「額」が「額」だけにアメリカの景気後退論の「筋」と一緒に見てしまうと「いかにも」って感じもしますけれど。

問題はすべて「タイミング」なんですが、さてさて、ちょっと込み入った話しになりますので、かみ砕きかみ砕きしお話し致します。



経済学者でもない、ただの家具好きの言う戯言と思って頂いても結構なんですが、

ひとまず、

せっかく今、日本とアメリカの違いを話していますので、このサブプライムに絡む諸事情も含め、Y a b u c h 的な解説をしていきますね。




次回から詳細に話していきますが、

そこでまず前提として言っておきます。

今回のこのサブプライム問題、

実感として、たぶん日本のマスコミは、

90年代の日本に起きた、日本の不動産価格の大下落による、金融への信用収縮と、

日本国の全体的な景気後退というバブル崩壊、つまり「失われた10年」を視聴者に連想させようとしているようですが、


それと今回のサブプライムの事情とは「似ても異なるモノ」ということを頭において今後の私の話しを聞いて下さいね。



つまり、マスコミの話しを鵜呑みにせず、

「冷静になって」話しを見つめてみて下さいということです。



現場でね、実際に体験していると、日本のマスコミの情報操作ぶりがよくわかります。

その「意図」もね(笑)


 
 
 
 
■ [ 例えばあっちの住宅事情 ] 
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さてさて、

経済用語もいっぱい出てくるし、漢字も多く使いますので、頭に入らない人には今まで以上に頭に入らない内容になるかもしれませんが、

日本とアメリカの「最大」と言っても良いほどの住宅事情も順次説明していきますので、

まっ、「心」に余裕のあるときにでもゆっくりと読んで下さいまし。



いきなりですが、

今回のサブプライムローンの一番の問題は、


このローンを債券化したものが、世界中の金融機関(もちろん日本の金融機関も含まれます)や投資家に行き渡っているということです。


そのローンに焦げ付きが大量に出たということで、「世界的な信用不安」が拡大するのではないかという「憶測」が出回っているということです。


つまり今回の問題に関しては、アメリカ国内外で「必要以上」に不安心理が拡大しています。

その先頭は言わずと知れた「日本のマスコミ」なんですけれど。



このサブプライムの債権化の問題とは、

一旦債券化されたローン債権が、「リスクの回避の受け皿として」、逆に「リスクを引き受けて高いリターンを狙う」、いわゆるヘッジファンドなどの投資対象となっていて、

この部分のリスク管理が破綻したということです。


つまり、一言で言えば「自業自得」、投資の失敗の一場面にしか過ぎません。

金額は莫大ですけれど、ね。



ここで「日本」との最大の「違い」が出てくるんですが、こんな場合のこういった金融機関の「自業自得」は、


海外では、特にアングロサクソン系の金融のプロたちは、「自業自得」と自分で受け止めて、自分でなんとかします。

契約上、取れるところからはもちろん搾り取りますが、そこまでです。

だって、契約上、リスクを承知で投資したのですから。



さて、ひるがえって日本の金融機関は、銀行を初め日本の「金貸し」組織は、

まず「担保」だの「連帯保証人」だのと、個人の人生や生命さへ絶つことをいとわず責任転嫁し始めます。

日本の金融機関は、最初からリスク管理など致しません。

「ヘタ」を打てば、契約上、力の弱い個人が人生もしくは命でもって償うことになります。

だって、最初から、最初にそういう契約をしているんだから。




言っていること、わかります?

まっ、おいおい、かいつまんで順を追って話していきますので。




アメリカは、大都市を中心として実は人口の移動が大変大きい国です。

それは不動産売買の頻度が非常に高いということでもあります。


なぜかと言うと、人々は移動するとき、今まで住んでいた古い家を売って、そして新しい土地では新しい家を買うのが当たり前となっています。

例えば新しい仕事の契約期間が5年程度である場合、その遠い街に赴任するときには自分の家族を一緒に連れて行って、そこで家を買います。

そして期間が終わって戻ることになれば、またその家を売却します。

これが「当たり前」の行動パターンなんです。



ねっ、日本とはぜんぜん違うでしょう。

日本は単身赴任!単身赴任! 

旦那はワンルーム、仕送り仕送り! ヒーヒーヒー!

だったりしますね(笑)



冗談はさておき、アメリカがなぜこういった不動産売買が頻繁にできるのかと言うと、その理由は単純で、

中古住宅の値崩れがあまりないので、買値に比べて売値が著しく下がる可能性がとても低いからなんです。


確かに日本と同じように中古住宅の価格は、同じ地区の同じような物件である場合、もちろん新築の方が高めということはあります。

水回り、台所や洗面の設備や、カーテンやブラインド、照明やインテリアなどは、新築の場合は全て自分で買い揃えることになりますが、

中古住宅の場合は、ほら、最初から住宅価格の中に入っていますからこの点でも「お得」という考え方もあります。



なんども言いますが、アメリカの場合、家の値段そのものに関しては劇的に下落はしません。


逆にむしろ、今まで住んでいた人たちが少しずつ直していった家は、「価値」が出てくるんです。

例えば「築100年」などという物件になると、それがとても大きな「価値」になることさへ多々あります。


ですから狭い国土の日本と違い、アメリカのこうした商習慣の結果として、土地だけの価値はあまりありません。

「上物を含めた」中古住宅が「財産価値」となります。



アメリカの I T バブルからこの方過去10年のいわゆる「住宅バブル」と言われる現象は、そんな中古物件も含めてどんどん住宅価格が上昇していくという異常な状態でした。


でも仮に住宅価格が落ち着いて横這いである時期でも、中古物件の価値はそれほど下落はしなかったんです。

むしろ穏やかに上昇するというのが、アメリカの人々の常識となっています。



そして、そんな人たちが住宅を買う際に利用するのが住宅ローン、あっちの言葉で言うと「ホーム・モーゲージ」ということになります。

たぶん、ほぼ99%の人が利用します。



ここでも日本との違いは、この住宅ローン、家も買いやすいように、この住宅ローンも人々が借りやすいシステムでできています。

日本のように「ヒモ」付きでないからダメとか、公務員なら安心、会社勤め何年なら大丈夫だとか、

他に借り入れはありませんか? ローンは何社から? 消費者金融!
ダメダメダメ!

なんて、そんな根拠のない野暮なことはありません。




では、そこんところを次回にでも。




ちょっと余談ですが、


例えば、ね、あっちの照明器具や水回りなども含めたインテリア商品ってね、

すっげぇバカ高いんですよ(笑)


もともとインテリアコーディネーターなんて日本的な「小手先の商売」はなくて、

それぞれに専門的なインテリアのコンサルタント(○○デザイナー、○○クリエイターとも)と呼ばれる人たちがいて、

それがまた「すっげぇ」高いコンサル料をふんだくります。

もっとも、またそれに輪をかけて「ふんだくる」のが私ではありますが(笑)、


食えない者は徹底的に食えない、ただし能力がありコネのある者は、徹底的に優雅でリッチで、ウハウハになってしまう世界でもあります。



海外に行ってはガラクタや無名ブランドモノを買い漁って、いっぱい「利」を乗せて売っている家具屋も日本では多くみられますが、

それでも「あっち」で新品を普通に買うよりは、まだ「マシ」かなぁ〜って思ったりもします。



新築って、やっぱりどちらも「銭」のかかるお買い物なんですよぉ、、、、。







■ [ 住宅ローンは、制度的にも「借りやすい」 ] 
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連日、このサブプライムローンのことについて、相変わらず「片手落ち」な報道が日本では続いているようです。


確かにね、メリルリンチの会長兼CEOだったオニール氏や、シティーグループのチャールズ・プリンス会長兼CEOの辞任があったり、

米金融機関大手の相次ぐトップ交代劇を目の当たりにすると、「やっぱりまずいじゃん!!」って思うのは自然なんですけれど、


でもね、だからって「どうなの?」


はるか雲の上の相場屋のトップが変わったからって、私たち庶民にはゴシップで楽しませてくれるだけで、なんの変わりもないでしょう?

現に彼らは、表面上はどうかはわからないけれど、腐るほどの退職金をもらって辞めていくんだから。


そう、これがアメリカ庶民の受け止め方(笑)



日本とはぜんぜん違うでしょう?


なにもアメリカ人が根っからの「楽天家」だからではありませんよ。

そこには、民主主義の「システム」ってやつが機能しているからなんです。





さて、前回までの話しでは、


家を買う人の資金は、ほとんどの人がホーム・モーゲージ:住宅ローンを利用するんだとお伝えしました。

そしてこの住宅ローンは、制度的にも「借りやすい」ようにできています。



そこんところを簡単に説明しますが、

アメリカでは、ローンの与信を決定するに当たって、本人のプライバシー情報ではなくて、信用履歴、ちなみにクレジット・ヒストリーと言いますが、

そのクレジットヒストリーの「尺度」を重要視します。


アメリカには全国に、一人一人の信用履歴を管理しているリサーチ会社多く存在します。


例えば住宅ローンを申し込むとします。

すると、その人の社会保障番号を検索すると、瞬時に、その人の信用度が「点数化」して出てくるようになっているんです。

500点とか、456点とか、319点とか、でね。


この信用履歴というものはとても綿密なもので、加点法と減点法の双方からできています。



日本の「常識」のように、自分の銀行口座にはいっぱいお金があって、買い物は何でも現金で支払うような人は「優良」だと、信用度は抜群だと思われますが、


そこが日本と違うんです。


そんな人は、アメリカでは信用履歴「0点」とされます。

だって実際には、そんな人は借りもしないし、返しもしないでしょう?



アメリカの信用履歴の点数は、つまりどうすれば与信の点数が増えていくのかというと、

基本、お金を借りてそれをキチンと返すということを繰り返すことなんです。


大きな住宅ローンを組んでいても、それを延滞無くキチンと返しているかとか、

もうすっげぇ浪費癖で相当の消費行動をしちまった結果、当然にクレジットカードの支払いが大きな額になりますが、それを毎月一括でキチンとちゃんと払っているというような人が点数を稼げるんです。


なんだか合理的なのか合理的でないのか、日本人にはよく理解できない制度でもありますけれど、


でも逆に、少額なものでも、それこそ自動車ローンやリース料などに延滞が出ると、相当なダメージになります。

つまりポイント・ロスとなります。


クレジットカードも残高が膨らんで与信枠がいっぱいいっぱいな状態だと、これも点数が下がります。


そして最悪の場合、ローンの債務不履行や、個人破産、あちらではチャプター13と言いますが、そんなことになると、この点数は思い切り減点になるというわけです。


ではなぜ、どうしてこうした点数を使っているのかというと、



ちょっとこれまた長くなりますので、この辺りは次回にでも(笑)





ちなみに、個人破産したから人生のお先「真っ暗」だなんて、あっちの人種はこれっぽっちも考えません。

あぁ、思いもしません。


単純でしょ、

だって、「ゼロ」になっても、

「ゼロ」になったからって、また「ゼロ」から始めればいいだけのことです。



だけど日本では、その「ゼロ」にならない。

って言うか、なれないんです。

「マイナス」になっちまうでしょう、制度的に。



「自殺すんな!するな!」って叫んだところで、セラピー受けたところで、

日本の制度自体が「人を追い込む」制度になってるんだから、そんなのなくなるわけがない。



わかってて「良い方向」に向えないって、「辛い」ね。

 


 
 

■ [ がんばって生きていく姿 ] 
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「なぜ?」こういった点数制なるシステムをアメリカが使っているのかというと、

それは、

一番大きなのは「人種差別」という問題なんです。

ねっ、日本人は今いち「ピン」とこないでしょう?

そこなんですねぇ。



長い間アメリカでは、もちろん「今」でも、表に見えない形での人種差別があります。

人々のそういった差別を無くそうとする努力は本当に尊敬に値します。


しかし、そういった努力によって差別的行動や言動は表向き無くなったとしても、

例えば「住宅ローン」などの「人種差別」などは、これは、人々の努力や誠意だけで解決する問題ではなく、はっきりとした線引き、つまりは「システム」が絶対に必要となります。


日本人がやたらと重要視する、「大企業の社員」だからとか、「管理職だから」とか、「公務員」だからとか、「時給制の工場労働者」だからとか、

そんな「くだらない」肩書きによる偏見すらも排除して「客観的な」支払い能力を点数化する「システム」が「それ」なんです。


つまり、人種の差別を解消するためにも、そしてそれも推測に基づく点数ではなくて、

「過去にどれだけ借りて返したか」

というその人の過去の履歴を中心に判断するというシステムをアメリカの金融界は作り上げました。


もちろん問題点はいろいろとありますよ。

しかし、この「客観的」という視点をシステムとして作り上げたところに、アメリカの「社会」としての「偉さ」、「成熟」を私などは感じます。



そこで、今回問題になっているサブプライムというのは何かというと、

この信用履歴の点数の低い人向けのローンのことなんです。


自身の収入がそれほど多くなくて、

だから、過去にお金を借りたり返した額が小さい、あるいは延滞や破産などを経験したというような人々は、通常のローンとは別枠の「ハイリスク顧客向け」ローンの対象とされます。

これがサブプライムです。

要するに何が他のローンとは違うのかというと、

「借り手」にとっては金利が高い設定となり、「貸し手」にとってはつまり「ハイリスク・ハイリターン」だということになります。


両者、「納得」の構造ですね。



さて、今回それでも大騒動している一つの背景にあるのは、

例えば、それでは仮に住宅ローンが債務不履行になった場合の対応です。


ここんところを日本のマスコミはぜんぜん解説もしないし説明もしない。

だから私は「片手落ち」で危機感だけを膨らませる結果にしかならないと危惧するものですが、



アメリカの多くの州では、日本と違い、州法で定めたルールを各州で適用しています。

調べてみるとだいたい、平均的なものは、

「月々の返済額が一ドルでも足りなければ債務不履行とみなす」

そして、

「債務不履行が2ヶ月(または3ヶ月)続いた場合、即座に全額弁済か、または不動産の差し押さえ措置となる」

という条件なようです。



その一方で、


ここが「日本で報道されない」、「日本では信じられない」ところだと思いますが、


仮に不動産価格が下落していて差し押さえられた物件を競売にかけても、

ローンの残高に満たない場合は、

その発生する差額は「免除される(ノン・リコース)」

のが普通なんです。



これは、利用者の「生存権を守る」ためです。


アメリカの多くの州では、州法で、

「住宅ローンはこのノン・リコースでなくてはならない」

という条件が定められています。


そうなんです。 


だから、多額の住宅ローンを抱えたために自己破産しても、

ぜんぜん、恥ずかしいことではあるけれども、しっかりと生きていけるシステムが社会に確立されています。



ほら、映画のスパイダーマンを見た方は覚えていませんか?

「2」の方だったかな。

主人公の伯母が、夫が亡くなってしまったためにローンが払えずに、自分の家が銀行に差し押さえられてしまって、オンボロアパートに引っ越ししてしまう出来事。

それでも婦人は、がんばって生きていく姿が映画では映し出されていました。


あのまんま、なんです。


 


 
■ [ 余談・余談 ] 
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このシリーズも長いですねぇ(笑)

私も当初はごく簡単に解説するつもりでしたが。


こうやって何週にも渡ってサブプライムの問題を書いていると、どんどん事態は悪化していっているように感じられることと思います。


実際にドル安、円高、株の下落など、人々の心理を冷え込ませる材料には毎日事欠きませんね。


でもでも、例えば今の原油高の問題など、

決して環境問題や原油の枯渇不安、産油国の生産渋り、シーレーンの安全確保、中東の政情不安などが直接の原因でないことは、

「周知の事実」です。


先日のOPECの対応を見ても、すでに原油の価格をコントロールしているのは、巨大マネーを動かすことの出来る一部の「ファンド」であることは明々白々です。

それが組織であるのか、「国」であるのかの問題はありますが、

OPEC加盟各国もすでに、自分たちのコントロールが効かないことは、漠然とですが実感として持っていることでしょう。



しかし、日本のマスコミはそんなこと微塵も報道しない。

いや、一部では確かに取りあげて問題視する報道もありますが、それらはあくまでも特集というまとまった時間帯に放送されるもののみで、

夕方、ゴールデン枠に流れる大衆向けニュースでは、

あいもからわず自動車ユーザーの「高いですねぇ」、「困りますねぇ」といったあっけらかんとした感想と、

「これ以上の企業努力は無理なので、価格に転嫁せざるを得ない」という、ガソリンスタンド店長のお決まりの言い訳のみだったりします。



要するに何が言いたいのかというと、

もちろん英文を読めて、インターネットでそういった真実の情報収集に長けた人は別にして、

日本に住むほとんどの人が、

マスコミ各社の「主観」という耳障りの良いオブラートに包まれた情報しか耳に届かないという現実がある、

ということを、せっかくですから「事実」は「事実」としてお届けしようと思っているわけなんです。

日本と、とりわけアメリカという「国」の違いについてからめて。



もちろん「どちらが良いか」なんて野暮な話しではありませんよ。

念のために言っておきます。



ただ、アメリカという「国」は、

この大統領選に象徴されると思うのですが、とてつもなく偏狭な面も多々あります。でも、これまたとんでもなく寛容な国でもあります。


今回の大統領立候補者、なんとWASPがいない。


WASP(ワスプ)、つまり白人のエリート支配層の者がいないんです。

これはちょっと、過去に例がないなぁ。


日本でこんなこと、考えられます?

ぜんぜん無理っしょ!


日本の首相候補が女性? 

中国人の血を引いている?

韓国人の血をひいている?

はたまた日系ブラジル人の3世?


それでこれがまた、それが「国益」になるってんだから「驚き」です。



その昔、英首相であったチャーチルが、

「民主主義は最悪の政治であるが、今まで存在したいかなる政治制度よりマシである。」

と曰いました。


まさに今、このサブプライムの問題を通して、民主主義の「最悪」の部分と、「マシ」だと考えられる部分の共存を実感しているわけです。



またまた「能書き」が長くなっちまいました。

すいません。



I T バブルの後を受けたアメリカの住宅バブルの崩壊、

さてさて、じゃぶじゃぶお金が余っているその次の標的は?と。


 


 
 [ そんな目論見があったのです ] 
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日本のマスコミが報道しないサブプライムの側面、

サブプライムと人種の問題をもう少し。


サブプライムの利用者は、日本の報道では「低所得者」とひとくくりにされますが、

圧倒的に黒人とヒスパニック系が多いのが現状です。


以前説明しました、アメリカにおける住宅ローンなどの人種差別の反動もあり、それで企業側のマーケティング方法として、

低所得層の方々にも「自分(家族)の家が持てますよ」といううたい文句で、そんな販売方法が積極的に行われた結果だとも言えます。



日本でも同じように、従来では「破産経験者」とか「低所得者」向けの住宅ローンとか、クレジットカードというようなリスクものは、

ほら、日本でもよく見かけるでしょう?

電話帳や電信柱の広告などのアレです。


リスクの大きいローンやクレジットなどは、そんなちょっとダークでマイナーなイメージがアメリカでもありましたが、

昨今では、立派なオフィスを構えた「住宅ローン紹介会社」が数多く活動していて、ホントに積極的にセールスをしています。


ちなみに、

そうしたセールス会社の多くは銀行傘下や大企業系列ではなく、独立系で、

ここが今回大きく問題になっているケースですが、

成約した途端に債権を大手に売却するか、元来が仲介手数料を稼ぐだけのビジネスだったりします。



でも、普通に考えても不思議ですよね。

「なんでこうも高金利のサブプライムが低所得層に普及したのか?」

ですが、

これには、ARM(変動金利ローン)という仕組みが大きくものをいっています。

このARMの多くは、金利情勢に応じて利率が変動する仕組みです。


ちなみに、アメリカの場合、不動産ローンは30年固定金利の元利均等払いが現在では主流となっています。


ARMの場合は、これに比べてはるかに優遇した金利を提示します。

中には最初の2年は金利分だけでOKだとか、

もっと言うと、月額返済が、金利分よりも少なくても結構(マイナスになる差額の分だけ元本の増加に組入られる)なんていうようなものまであります。



たぶんね、

こんな自由経済主義のテクニックを駆使している連中でも、今となっては「なんじゃこりゃ?」っていう無茶なことしてたんだと自覚してるだろうと思います(笑)


ただ、連中は絶対「頭は下げない」けれど。


ね、そんなわけのわからない仕組みですから、月額の返済額は2年後には跳ね上がるようになります。

当たり前です。


にもかかわらず、「なぜ?」多くの借り手がARMに走ったのかというと、アメリカの不動産バブル、つまり不動産価格が上昇しているという前提があったからでした。


この辺を日本のマスコミは日本のバブル期と同じに見たがりますが。



解説すると、

家の値段が上がると、当然に担保能力が上がります。

その分を「エクイティローン」という形で借り増しして、家計のキャッシュフローを表面上は保つことができます。

もしくは、家の価格が上がった分、ローン全体を借り換えてより有利なものに変えていくこともできる、

そんな計算もあったんです。


分析するといかにも変な話しのようですが、ちなみに住宅価格のが上昇した際に「エクイティローン」を追加で借りるというのは、

アメリカでは良くあることです。

普通の人々の風景です。



ですが、こんな楽観的なストーリーは、2005年の後半から徐々にアメリカ不動産市況が崩れていくことになり、はかなくも消えてしまいました。


さて、ここからです。





 
■ [ その程度なんです ] 
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サブプライム問題の当面の解決策として、先頃ブッシュがぶち挙げた救済策でおおよその道筋が見えたと思います。


つまり、この問題にアメリカ国民の血税は注ぎ込まない。

ただし、不幸な人は救済する。

基本、金利の5年間程度の据置の処置となるようです。


まっ、いろいろ細かい点は長くなるので割愛しますが、

つまりはアメリカのホワイトハウスの受取方も、所詮は「その程度」のことだということです。

いやいや、これは「安易に見ている」ということではなくて、事態が「その程度」であるという査証です。



住宅バブルのご時世では、アメリカの競売物件の販売業者がずいぶんと動いているようにみえます。

でもでも、日本のテレビがシンボリックに画面に映し出すように、差し押さえになった家が空き家となって晒されるという光景は、本当はそれほどないんです。

ごく一部の地域に限定されています。

だから、アメリカの不動産価格の下落と、サブプライムの破綻の増加ということが、「直接的」に、アメリカの消費を停滞させるようなことは限定的だと思います。


もちろん数字を見る限りでは、アメリカの住宅着工の数は相変わらず低迷しているし、

これは私の専門ですが、その住宅関連の家具や調度インテリア、その延長の例えば薄型TVや家電のようなビジネスはちょっと苦戦している、かな。

売れ行きが「よろしくない!」(笑)


でも、その他の物品まで買い控えの動きが広がるような雰囲気ではぜんぜんないんです。


例えば、すでに今年の場合、年末のバーゲンセールがかなり前倒しになって盛り上がっていますが、サブプライムの問題で、だからと言って小売業界として弱気の観測というのではなく、

ちょっとスローダウンしたこの景気の中でも、「よっしゃ、儲けたろ!」っていう勢いのある商売をするムードが台頭しているんですねぇ。

どこも商売人はやっぱり商売人ですから。

そしてこの早期バーゲンへのお客の反応は良いんですねぇ。



このサブプライムの問題は、むしろ金融業界への影響の方が大きいんですが、それは日本の90年代に起きたような簿外の不良債権ということではありません。

問題の質は当時の日本とは全く別で、

この住宅ローン債権が証券化される、それ以降の話が大きいトラブルとなっているんです。


ちょっと専門の小難しい分野に入りますが、

要するに、証券化されたこのローンの持つリスクをヘッジしようとする動きと、

そのリスクを逆に引き取って、「ハイリスク・ハイリターン」の金融商品に仕立てる、

いわゆるヘッジファンドのビジネスの中に、ちょっと行き過ぎた、理解できない、経済的にも技術的にも困難な部分があったということなんです。

すでに修正の動きに入っていますが。


だからアメリカ政府も、表だってはそれらの「自業自得」な企業群を救おうとはしていません。

救うのは、「不幸な人々」だけ、となります。


少し考えれば誰にでも分かる「当たり前」のことですね。


なのに過去に日本は、「自業自得」な銀行や企業群を救い、「不幸な人々」を見殺しにする道を選びました。

自分たちの都合で、個々の生存権を奪った!

強き者を救い、弱き者を挫く!


自民党のお家芸です(笑)


それがどれほど「愚か」であったかは、失われた10年が如実に物語っています。



 
 
■ [ アメリカ人の「図太さ」を見習うべきです ] 
………………………………………………………………………………………



話しの「本筋」は、前回までなんですが、


つまり、日本でもそうなんですよ。


例えば住宅ローンに息詰まって、支払が滞ったとしても、

家を手放すことは、そりぁ〜悲しいことかもしれませんが、だからと言って自分や家族の「生存権」をも放棄する必要は微塵もありません、

ということです。


この辺は、アメリカ人の「図太さ」を見習うべきです。


さて、ここからはほぼ余談となりますので、興味のある人だけ、お茶でもすすりながら読んでみて下さいまし。



サブプライムの企業側、つまり「貸す側」の問題ですが、

表に現れている表面的な金利の裏側にも、様々なリスクがあります。

少しだけ列挙すると、

例えば、期限前に弁済されてその後の金利が取れないリスクがあります。

これはまだましな方。


次が実質的なリスクですが、借り手の返済が遅延して元利が取れないリスクがありますね。

そして今回のサブプライムのように、最終的に借り手が債務不履行となって物件を差し押さえた場合に、安くしか売れずに欠損が出るリスク。

こんなところでしょうか。



通常のローンに比べて、サブプライムの金利が高いのは「貸し倒れ」のリスクを織り込んでいるからですが、

そこに、差し押さえ→欠損の要素が発生することで、全体としてローンの貸し出しのビジネス全体が赤字になったこと、

貸す側の問題はこれが大きい。



そしてプラス、このローンが証券化される中で上記のリスクをヘッジしたこと。


つまり、支払の延滞や債務不履行、または競売による不良債権のロス確定といったリスクを、「一定の率に確定する」ことが行われました。

分かります?


分かり易く説明すると、

「ヘッジ」についてですが、リスクを一定の率に確定するとはどういうことかと言うと、


解説して言えば、貸し手としてローンに出資した額を100とします。

ローンの借り手全員が、契約通りに元利を払ってくれる場合の配当、プラス元本を150とすると、


例えば、元利が取れなかったり債務不履行があったりの事情で戻ってくるお金が減ったりする場合がありますね。


もちろん低所得者向けですから、ある程度織り込み済みで、140ぐらい戻ってくれば「まぁいっか」と考えたとします。


更に「バックアップ・プラン」として、返済の全体状況が悪い場合を考えて110くらいでヘッジするということをします。


ややこしいですねぇ。


でも単純に「なぜ?」そういうことができるのかと言うと、世の中には「リスクを買う人種」ってやつがいます。

今回の場合は「組織」と言いましょうか。


このローン証券の価値が110より下がったら自分がリスクを引き受ける、その代わり110を上回る部分は全部もらうぜいってやつら。

そんな具合です。


一般の日本人には「バクチ」に見えるかも知れませんね。

まっ、当事者たちは「経済行為」だと言いますけれど(笑)


それで、なんだぁかんだぁーとあった結果、最終的には元本も、金利も、不履行率も、競売価格というような「当初のローンの持っていたプラスとマイナスの要素」は木っ端微塵となってしまいました。


つまり投資家のお金は、不動産ローンの元本という形の資産にはならずに、

ごく簡単に言うと、いつのまにか「リスク100%=絶対損をする」商品に様変わりしてしまったということです。

それがヘッジファンドの宿命っちゃ宿命なんですけれど。


これは、このシステム自体に不備があったことと、アメリカ経済の減退など、取り巻く状況を「読み間違えた」からなんですが。


もっともその「100%の損」の中にもまだまだからくりがあって、ゼロなのかマイナスなのかと、


あーもう、いい加減説明しててバカらしくもなりますが、


ちなみに日本の金融機関が掴まされたのは、最悪のところのようです。

ただこれは「おバカ」なだけで、いつもの通り、未熟な日本の金融機関がしっぽの部分を掴まされただけってことです。

私たち庶民には関係ない。



さて、

ちょっとわけの分からない部分に入ってしまったので理解できない人も多数いると思いますが、


そんな「金融ごっこ」を世界的に繰り返し迷惑を全世界に振りまいているようなヘッジファンドですが、


でも、冷静になって見るところはみてみると、


そのリスクを買うことをする組織や投資家がいるからこそ、

低所得者でも家を持てる仕組みができて、その裾野を広げることができているんです。

この現実を忘れてはならない。


金はあるところにはある、ものですが、そんな巨額で巨大なマネーが周り回って、底辺の人たちの生活を支えているという一面があります。



普通に生活しているとぜんぜん感じもしませんが、

自由な市場経済の中には、当然のように取引の様々な部分にブラックボックスってやつがあります。


現代では、人類の知性と呼ばれるような者たちが、金融工学そのもののを駆使して経済や金融を操っています。

実はそれは、アングロサクソンの文化なのだと私は最近思うようになりました。



ローンを借りる人、貸す人の双方のリスクを下げるという意味で、現在のこのローン制度や、それらを証券化するという全体のシステムを変えることは難しいと私は思っています。


このシリーズを通して、私は日本のマスコミのデタラメさ加減をけなしてきましたが、

でも、マスコミが報道しなければ、今回サブプライムなんてローンシステムを日本の人たちが知ることはなかったでしょう。


例えば、フランスのサルコジ(あえて呼び捨て)が、北京まで来ていたのに、日本を訪問せずにとんぼ返りしたことなど、日本のマスコミが報道しなかったせいでほとんどの人が知らないでしょ。


私、これにはかなり腹を立てています(笑)

日本の権威もクソもあったもんじゃねぇ。

なんで日本政府は黙ってほっておくんだ?



つまりはでたらめであっても、知らせようとする行為が、ガラス張りにしようとする行為がブラックボックスを透明にしていくことに繋がります。


そうなることによって、皆が持っているリスクも分散され軽減されていくとう効果もあります。



今回で教訓を言うとするなら、

たかがローンを払えないくらいで、

ナン千万の借金があろうが、

とっとと自己破産して、

「次」の人生を「歩みなさいよ!」

ということです(笑)



「明るく、踏み出しなさいよ!」ってことです。








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