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■ 配送費は必要ですか?

今回はちょっと地味なお話から。
家具を配達する際に家具屋に支払う配送費。これって必要だと思いますか?

「必要ない。」
「払いたくない。」
「料金設定の基準があいまい。」
「宅急便の方が安い。」
「便があればって、その便てなに?て言うか、お金払ったんだから、こっちの都合に合わせてよ。」
etc etc … 。


配送費に関しても、言い出したらキリがないですね。

ほとんどの方が、出来れば払いたくないしなんとかしてほしい費用だと思います。
私も実際に購入する立場であれば、当然値引きの交渉はしますし、その一番の対象となるのがこの「配送費」です。

しかし、です。
私は、この配送費はもう少し評価されてもいいんだろうと思っています。

まず、「宅急便」と家具の「配送」は根本的に違うことを理解して下さい。

宅急便のように、梱包などはお客がして(引っ越し便は別ですけど)、荷物の受け渡しもシステマチックに行われ、届けるのは玄関までといった安易と言うか安上がりなものでは、家具の配送は決してありません。
(宅急便が悪いと言ってるわけではないですよ。)

商品にただ一つの傷も付けないよう、商品をしっかり「あて布団」で保護し、運搬中に不具合が生じないよう、細心の注意でもって運搬車に搬入します。配送時の運転も法定速度をやや守り、実に慎重に行われます。

また、配送先では独特のコツでもって、一見素人では入らないだろうと思う場所にでもさすがプロと思わせる手際で搬入します。もちろん傷一つ付けずに、手早く組立ます。後のゴミを出さない配慮も忘れません。

彼らには一種のプライドがあって、「自分たちは宅急便とは違う。高価なモノを取り扱っているんだ。」「クレームは絶対出さない。」との心意気を持っています。
(※もちろん人によりますよ。何でもピンキリです。今は一般的な話しをしています)

と、こんな具合ですから、いくら私でも配送の人を目の前にして、配送費の値引きはとても言い出せません(笑)。値引き交渉をするなら責任者と、です。

よく家具の値札には、「商品自体の値段」と「配送費」の明記がされていると思います。配送費は配達する場所、地域によって変わってきますから、表にまとめてわかりやすいようにしているショップもあります。でもこれは親切な方。

問題なのは、値引き交渉に入ったとたんに思い出したように配送費を言い出すショップです。「配送費を払うのは当然だ。」と思っているモノわかりのいい私でも、ふいに今思いついたように言い出される場面には閉口します。信じられないかもしれませんが、そういった場合の店員の言うことは実にいい加減なことが多いです。おたく、「勘」で言ってるだろうって(笑)。
そうやって帳尻を合わせようとしているのでしょうけど、一度意地悪にも、「それならこれの配送費はいくら?」、「それじゃこれは?」って2つ3つ質問したことがあって、結局その店員さん、言葉に詰まって大笑いといったケースもありました。こういったショップはその店員だけではなく、そのショップ自体の体質ですから、避けたいショップの一つですね。

別のケースでは、「今回配送費を無料にしました。」とのうたい文句でお客を集めていたショップ。足を運んでみればなんのことはない、配送費を商品の価格に上乗せ
した値段を値札に書き換えていました。そして県外の配達は別途必要って言われました。それで無料だなんてねぇ。これも大笑いの一つ。

しかし、なかなか配送費がお客に理解されない苦しさもわかります。
説明しづらいですからね、配送費って。

そこで配送を自社便で行わず、大きな家具以外は既存の宅配会社を利用するケースも出てきています。
ショップサイドからすると、とにかく安上がりだし、運搬のリスクを自分で負う必要がなくなりますから便利なものです。

しかし、またここでも問題があります。
依頼する宅配会社によって、接客のレベルが異なってくるという問題です。
接客のレベルと言っても玄関先で営業をするわけではないので、そうそう問題も起こりようがないと思うのですが、これが各社によって違ってきます。

無愛想で「ありがとうございました」一つ言わずに、荷物だけ渡してくるところ。そうかと思えば、代引き料金の回収までそつなくこなし、ショップの店員と同じレベルで仕事をこなすところ。
宅配会社によって天地ほどの差がでます。なぜなんでしょう?

これは、各宅配会社の「社員比率」に関係があります。
「社員比率」とは、会社の全従業員に締める「正社員」の割合のことを言いますが、この「正社員比率」が低い宅配会社は、荷物の扱い、接客のレベルが低くなります。当然ですね、仕事に対する意識レベルが正社員と準社員、またはパートでは全く違ってきますから。
(パート、アルバイトさんが全てそうだと言ってるわけではないですよ、あくまでも一般論です。)

以前にも「日経新聞」の論評で、それに関係する記事がありましたがこの家具FUNは別にビジネスマガジンではないので、ここで詳しいことは省きます。要は、どの宅配会社が接客レベルが標準以上で、荷物の扱いにも長けているのかというと、

1番、「ヤマト運輸」 2番、「佐川急便」、以下同列といったところでしょうか。

「ヤマト運輸」san、ここは正社員比率が飛び抜けて高い会社です。不況のあおりを受けてその比率を下げる傾向にはありますが、しかし他社とは比較になりません。特にリテール(小口)を得意としていて、玄関先での教育もしっかりされているようです。「佐川急便」san、ここは時々、上層部が汚職事件(特に政治がらみの事件)を起こす会社ですが、それでも現場社員は腐らずしっかりしたところです。どうやらここは現場の方が遙かに接客意識が高い会社で、その点めずらしい会社ですね。
(※ちなみに上記の例は私の独断専行ではなく、実際の統計に基づく結果です。)

家具屋に限らず、配送をアウトソーシングする際にはあらゆる角度から検討します。価格、接客レベル、荷物の扱い、支店の数、選択できる支払い方法などなど。もちろん法人の扱い、個人の扱いで結果は変化していきます。

家具の配送を宅配会社に委託する場合は、その料金は実費となりますが、これも家具屋によって違ってきます。おおよその値段を事前に取る家具屋と、実費を着払いにする家具屋などなど。

消費者(買う側)には罠(!?)がいっぱいです(笑)。
知らないと損することってまだまだありますから、ご用心、ご用心。


■ あとがき


宅配会社にクレームを出したら、「玄関に落書きをされた」、「その後、なぜか宅配される荷物に泥や汚れが目立つようになった」、「電話で脅された」など、実際にあったお話しです。すべて同じ会社で「ペ○カン便」で有名な宅配会社です。


過去に高速道路で酒帯運転により幼い子供の命を奪った社員を持つ「高○通運」。ここも同じ系列の会社でしょうか。

子供の命を奪われた両親が、酒帯運転の撲滅を訴えて同社に講演に行った数週間後、その会社の幹部がまた酒帯運転でつかまります。その会社の意識レベルの低さといったら言語に尽きます。その事実自体も1ヶ月も隠していたそうです。しかし当然としてその幹部は辞職しますが。そしてその宅配会社の取引先の動きにも変化があります。その事件をきっかけとして大口の顧客が契約を切る動きにでますが、そこにも裏がありました。新しく契約を結んだ会社はなんと高○通運が多くの株を保有し、その社長が役員に名を連ねる会社だったのです。実際はトラックのロゴが変わっただけの茶番劇でした。テレビニュースでも特集されていましたから、ご存じの方も多いと思います。

ひさびさに本気で頭にくるニュースでした。その後の経緯を見守っていてこの時期の「あとがき」に書くことになりましたが、皆さんはどう思われるでしょう。

そこの社長が唯一記者に言い放った一言が、「社員の生活を守らなければならない。」でした。

勘違いも甚だしい。

冒頭の、クレームを出した人に陰険な嫌がらせをする会社、子供の命を奪っておいてなお襟を正そうとしないばかりか、その後の事実を隠そうとする会社。これらは正にその会社の体質でしょう。

家具の配送の話しからここまで話しを大きくしてしまいましたが、言うべき事を説明せず、売りっぱなしの家具屋の体質とも同じ臭いがします。

しかし、これらを直せ、正せと偉そうなことを言うつもりはありません。

ただ、ただこの家具FUNをありがたくも購読して下さっている方々には、このような不幸がないよう祈るばかりです。



■ あとがき その後(7/25、メールマガジンより抜粋)


家具には全然関係のない話しですが、以前このあとがきにも載せました、飲酒運転による追突事故で、お子さん2人を亡くされたご家族の、運転者とその会社を相手取っての民事裁判の判決が、先日24日に言い渡されました。

その日の夕方以降のニュースのトップはすべてこの件によるものでしたから、ご存じの方も多いと思います。そして、この回のあとがきの内容も予想された方もいるのではないでしょうか。

この事故に関しては以前も載せました通り、久々に本気で頭にくる出来事でしたし、その後の高○通運の社長の態度やコメントにも憤慨していました。

あの社長故のこの悲惨な事故、あの会社故の事故を起こした運転手。大きく捉えれば、日○通運の系列だからなのか、その無責任きわまりない体質。会社の体質がそこに勤める社員に大きな影響を及ぼすことも指摘した通りです。

しかし判決は、現代の日本にはめずらしく、正義が貫かれた結果となりました。

亡くなられたお子さん方はもう戻りはしませんが、判決後の親御さんの、ちょっと優しげで、そしてほっとした笑顔がとても印象的でした。

私も多少なりとも法律を操る者として、今回の判決を下された裁判長、その他関係者の方々にも大いなる敬意を評したいと思います。

決してきれい事だけではすまされないビジネスの世界では、私とて「正義とは?」と問われれば、「力ある者こそ。」と平然と答えるでしょう。

しかしホントの意味での、人間の道徳観に根ざした正義を目の当たりにすると、心から拍手喝采を送りたくなります。

日本もまだ捨てたもんじゃない。

そんなことを思わせる、一日の夕暮れでした。